「絵本の読み聞かせは、なんとなくハードルが高い」と思っているお父さんいませんか?もったいないです!絵本は優しく読み聞かせるだけではなく、ときにパワフルに、ときにコミカルに、ときに一緒に遊ぶためのコミュニケーションツールにもなります。

この記事では、お父さんにこそ読んでもらいたい絵本をチョイスしてみました。お子さんとの触れ合いに役立ててみてください!

お父さんが読みたい絵本

パパ、お月さまとって!

お父さんに読み聞かせてほしい絵本として真っ先に頭に浮かんだのが、こちら「パパ、お月さまとって!」です。

この絵本は

作:エリック・カール 訳:もりひさし
対象年齢:3才から
偕成社
ボローニァ児童図書展・エルバ賞推薦(1987)

世界的ベストセラー「はらぺこあおむし」でお馴染み、エリック・カールの美しいしかけ絵本です。

お父さんが娘の願いを叶えるべく、空に浮かぶお月さまをとりに行くのですが…というお話。

お父さんが主人公の絵本というのはかなりレアです。そこへ巨匠エリック・カールの作品。これはもう、世界中のお父さんが手に取らない理由がありません。

この本がすごいのは、芸術性の高い絵と素晴らしい文章と訳はもちろんですが、誰もをあっと言わせるしかけの素晴らしさ

大きな大きなお月さまがどれだけ大きいか、口で言うだけでは今ひとつ伝わらない部分を、シンプルで素晴らしい「しかけ」が一目で伝えてくれます。

私は幼稚園でもこの絵本の読み聞かせをしましたが、毎年初めて子どもたちにこの絵本を見てもらうのが楽しみで仕方がありませんでした。

そのくらい子どもたちを引き込む魅力が段違いで、息を飲むような様子で絵本の世界に没入してくれます。

そういう意味ではお父さんに限らず、誰もが読み聞かせの力を肌で感じることができる素晴らしい作品と言えるでしょう。

3才からとありますが、初見なら何才でも驚く顔が見られるでしょう。小学生でも大人でも、「うわー!すごい!」となる楽しくて美しいしかけ絵本です。

電子書籍や映像ではなく、ぜひ紙の絵本を手にとってみてください。

ももたろう(笑本おかしばなし)

お父さんが読み聞かせに及び腰になる理由として、語りかけるような優しい語り口がなんとなく苦手で、自分にできる気がしないというのがあるかもしれません。

それでは、優しい語りかけを必要としないえほんをご紹介しましょう!

それがこちら。ガタロー⭐︎マンさんによる「ももたろう」です。

この絵本は

作:ガタロー⭐︎マン
誠文堂新光社
対象年齢:?

こちらの笑本(えほん)を読む年齢の前提として、まずお子さんがごく一般的な桃太郎のお話を知っていることが必要です。人生最初に触れる桃太郎のお話がこの本だと、ちょっと面白い人材に育ちそうな予感が…。(それはそれでいいのかも?)

読み聞かせをする前に自分一人で予習をして、ページをめくるタイミングと声を張るタイミングを合わせましょう。

そうご紹介すると読み聞かせ難易度が高い?と思うかもしれませんが、誰でも楽しく読むことができる絵本です。ただタイミングを予習すれば、最大の効果を発揮します。

この絵本の読み聞かせに成功すれば、パパの評価はうなぎのぼり!憧れの「読んで!読んで!」を手に入れることができるはず。

恥じらいやためらいは捨てて、パワフルなお父さんの本気の読み聞かせを見せてください。

お笑い偏差値の高さを育むえほんです。

かいじゅうたちのいるところ

この絵本は

作:モーリス・センダック 訳:神宮輝夫
冨山房
対象年齢:4〜5才くらい

かいじゅうたちのいるところ」は、モーリス・センダックの世界的ベストセラー。いたずらのお仕置きをうけたマックスの部屋は、みるみる不思議な世界へ変わっていき…というお話です。

初版のアメリカでの出版は1963年。翌年にコルデコット賞を受賞しています。

今の形の「かいじゅうたちのいるところ」というタイトルに訳され日本で出版されたのは、1975年。昔からある超ベストセラーですので、誰もが一度は見たことがあるでしょう。芸術性の高いビジュアルや子どもを惹きつける魅力は、長い年月を経ても全く色褪せません。

勇敢なマックスは、男の子が憧れる男の子像なのではないでしょうか。そんな気持ちを汲み取ることができるお父さんなら、お子さんの心にダイレクトに響くような読み聞かせができることでしょう。

かいじゅうたちと遊ぶマックスにどんな声を当てるか、読み聞かせの醍醐味を味わうことができますよ!

バルンくん

小さな男の子って、ブルルル…とかバルンバルンなど、車のエンジンの音を真似て遊ぶのが大好きですよね。

赤ちゃんでも車に興味を持つ子、特に男の子はたくさんいます。そんな車好きの父子にぴったりな絵本です。

この絵本は

作:こもり まこと
福音館書店
対象年齢:0才から

0〜2才児にぴったりな福音館書店の0.1.2えほんシリーズ

レトロでおしゃれな車が好きなパパの心を鷲掴みにする、車好きにはたまらない絵本。バルンくんだけではなく、他の登場車?も非常におしゃれ。絶妙にデフォルメされながら本物らしさを保っています。

実はこれ、うちの息子の心を掴んで離さなかった絵本です。何百回バルンバルン言わされたか…。それでも不思議と飽きがこないのは高いデザイン性のおかげだと思います。

車好きのお父さんならではの、臨場感たっぷりのエンジンの擬音を聴かせてあげてください。

小学館の図鑑NEOのクラフトぶっく

この絵本は

小学館
対象年齢:3才〜小学校中学年

こちらは厳密にいうと絵本ではないのですが、親子の楽しい時間を作ってくれるクラフトブックです。

「小学館の図鑑NEO」は鉄道から生物、植物、大昔の生物など興味に応じた様々なジャンルを網羅した子ども向けの図鑑。

「小学館の図鑑NEOのクラフトぶっく」は、切り取って形を作る立体ペーパークラフトを作ることができる図鑑NEOの関連本です。

魚、鳥、恐竜、昆虫など興味に応じてたくさんのジャンルがあり、楽しく紙工作を作りながら好きなものに詳しくなれるというクラフトブック。昔、雑誌の付録を夢中になった記憶があるパパなら、その楽しさを子どもと分かち合いたいと思うのではないでしょうか?

お子さんと楽しく会話しながら紙工作に夢中になれたら、親子のコミュニケーションと同時にママからもありがたがられるかも。

まとめ

いかがでしたでしょうか?お子さんとの遊びが広がりそうですか?
絵本は読み聞かせるだけではなく、いろいろな可能性を秘めていますよね。

子どもが絵本を必要とする時間はとても短いですが、後から思うと本当に大切な時間です。どうか短いけれども濃密な子ども時代を、お父さんとの幸せな記憶でいっぱいにしてあげてください。