絵本「よるくま 」をご存知ですか?可愛い男の子「ぼく」と夜にだけ現れるまっくろなくまの子「よるくま」の心温まるお話です。独特の世界観に大人のファンも多く、私もそのひとり!大好きなよるくまの絵本をご紹介します。

おすすめの絵本

絵本「よるくま」シリーズは大人女子も虜に

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この絵本は

よるくま
作: 酒井 駒子
出版社: 偕成社

酒井駒子さんによる絵本「よるくま」。主人公ぼくの語りで進んでいく情感あふれるストーリーと画力の素晴らしさに、子どもだけではなく大人からの評価も高い絵本です。

なんと言っても「ぼく」と「よるくま」がかわいい!そして健気この上ないんですよね。決して悲しいストーリーではなくハッピーエンドなのですが、読み聞かせながら涙するママが続出しています。

特に、普段忙しいお母さんの涙腺を刺激する絵本です。私も昔やられました。

対象年齢は

「よるくま 」のシリーズの対象年齢は3・4才〜となっていますが、大人のファンも多い絵本です。年齢を選ばず、心を掴む何かがあります。

「よるくま」シリーズの順番は

「よるくま」の絵本シリーズは全2作。それぞれ独立したお話ですが、出版の順番は

  1. よるくま
  2. よるくま クリスマスのまえのよる

となっています。

ワーキングママに大人気

このシリーズは、3・4才のお子さんへの読み聞かせと同時にワーキングママに大人気。理由はというと…

  1. 全編「夜」の静けさが伝わる美しい世界観
  2. 主人公「ぼく」と「よるくま」が本当にかわいい!
  3. 男の子も女の子も楽しめる
  4. 働くお母さんとそのお子さんへのエールに溢れている
  5. 切なく、愛おしく、一度読んだら忘れられない

ロングセラーの多い絵本は、ひと昔以上前の「専業主婦のいる家族観」が透けて見える設定のものが多いんですよね。

そんな中「よるくま」の絵本の主人公「ぼく」のお母さんは、おそらくワーキングママ。新しい今の時代の絵本です。専業主婦のいる家庭が少なくなっている今こそ、刺さる絵本だと感じます。

よるくま

夜に現れたまっくろなくまのこ、よるくま。「目がさめたらいなかった」というくまのお母さんを探しているそう。主人公のぼくは、よるくまと一緒に夜のお店や公園を探してまわります。なかなか見つからないお母さんに、よるくまの目からはまっくろの涙が溢れてきて…というお話。

いつも一緒でいられるわけではない多忙なお母さんを思う切ない気持ちを、夜にだけ現れるお友だち「よるくま」に投影させているのでしょうか。ぼくの一人語りで始まるストーリーに、こちらまで切なくなってきます。

もちろんくまのお母さんも、好きでよるくまを置いていっているはずもなく、よるくまのために一生懸命お魚をとっているわけなんですね。

やっとくまのお母さんに会える経緯は、意外性があると同時に楽しく美しく、お子さんも読み手も思わず「よかったー!」と安心するでしょう。

酒井駒子さんの絵と世界観が素晴らしい、全ワーキングマザーを泣かせる名作!夜寝る前に読む「おやすみなさいの絵本」としてもぴったりです。

よるくま クリスマスのまえのよる

いいこにしか来ないというサンタさん。ぼくのところにはくるのかな…というクリスマス前の子どもが持つ不安な気持ちを描いたお話です。

そんな不安な夜に現れたかわいいくまのこ「よるくま」。サンタさんを知らないよるくまに、ぼくはその代わりになってあげることに…というお話。

この話を読むと「ぼく」の健気さに心を打たれるのと同時に、子どもに対して「悪い子にはサンタさんは来ない」という言葉がけはするまいと思わされます。

また少し大きくなってしっかりしたお子さんも、本当はたくさん抱っこして欲しいのかな…と気づかせてくれるお話です。

酒井駒子さんの画力が素晴らしく、繊細で静かなクリスマスイブの夜の情景が素敵な絵本。

この絵本はこちらでもご紹介しているのでよろしければご覧ください。